不思議な夢

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この空間に植物以外で存在する生物は僕しかいないのだ。 踏みしめる地、しかし共に足の下にあるはずの花は潰れる事も折れることもない。 所謂、バーチャルの世界へ僕一人だけ迷い込んだかの様に…。 アッと声を発そうとしたが喉にも口内にも呼吸と震えを感じない。声が出ないのだ。 ―何故だ。これは夢なのに操作出来ない。それにまるで現実の様に感覚だけは存在するんだ。 グッと頬をつねる。痛い、そりゃそうだ。だが、これはあくまでも夢。普通感覚はないはずだ。
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