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朝起きてすぐ、僕にカードキーが渡された。
荷物も特に無いから手ぶらで、大部屋を一歩出る。
すると、道案内をしに来たと言う女の人がいた。
歩き出したその人に僕は無言で着いていき、長く真っ直ぐとだけ続いている廊下を歩く
しばらくすると建物の入り口みたいな大きな開き扉が見え、僕らはその中に入っていく。
中はちょっとだけ古いな………………
しかも今までと違って、バケツとかほうきとか………………日常的で庶民的なものばかり転がっている
全面コンクリートで灰色なのは前と変わらないが、ここにはあの大部屋には無かったものを感じた。
【031】
そう書かれたドアの前で止まり、女の人がインターホンを押す。
――ガチャッ
ゆっくり開いたドアから出てきたのは、背の高い男だった。
髪色は深い青で、僕と同じく真っ直ぐ
少し前髪が長くてみえずらいけど、またまた僕と同じでグレーの目をしていた。
けど切れ長で、クールな印象を与える。
大人っぽい顔立ちで………………色は白い。
………………まさか自分が、こんなに何かを観察するなんて………
少しだけ、自分にビックリした。
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