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部屋に入ってからずっと立っていた僕は、そばにあった椅子に腰掛ける
そしてあまりに何もしなくていい空間に戸惑ったから、リューをチラッと見てみる
いつの間にか『物』をしまっていたリューは、僕の事を見ていた
「……………………」
「……………………」
お互いにグレーの瞳を見つめ合う。
するとリューはちょっと眉を潜めて、無言で反対側に身体を反転させた
僕も僕で、
視線をリューの背中から部屋へとずらす
天井は60%コンクリートで出来ていて、残り40%はガラス張り。
まだ朝日に近い太陽光が、僅かに入ってくる
壁もコンクリートで、床もコンクリート。
灰色な部屋だ。
どっちかというと狭いと言えるこの部屋に、ベットは何故か1つだけ。
その近くに僕が座ってる椅子があり、木で出来た机がある
その机の奥側に風呂場らしき扉があり、洗面所と鏡とキッチンがある。
タオルや歯みがきなど、リューが使ってるんだろう物が度々見られた。
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