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大きな紙袋を持っているリューは、起きている僕を見てちょっとだけ目を見開く。
けど直ぐにその視線は反らされ、リューは僕を通り越してキッチンへと向かっていった。
………………なんだあいつ
昨日から驚いてばっか
どこか変な所でもあんのかよ。
「………………」
無言で軽くむくれた僕は、
冷蔵庫に食べ物をしまっているリューに少しだけガンを飛ばした
そしてバレない内に反対側を向き、椅子から立ち上がって軽く身体を伸ばした。
………椅子で寝たから身体痛いな……
その事に顔をしかめてから、自分がお腹空いてる事を思い出す。
料理なんてしたことのない僕はリューに頼むしかないから、改めてリューの方に身体を向けた
そしたら………どうやらリューは、僕を見ていたらしい。
振り返った瞬間に、グレーの瞳と目が合った。
………………何で見てんだよ、あの人。
もしかしてガン飛ばしたのバレた?
飛ばすだけ飛ばして逃げたのバレた?
少なからずヒヤヒヤしていた僕は、
「腹減ってるか」
そのリューの言葉に少なからず安心した。
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