分からない事

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外なんて果てしなく興味が無いし、その上着る理由が分からないこのコートを着たいとも思わない。 けれどリューは『早く着ろ』と言った。『一緒に外に出る』という意思表示をした。 ならば僕は、それに従うべきだ。 それがここの、ルールなんだろうから。 「行くぞ」 随分と暑苦しい格好になった僕は、涼しい顔のリューと一緒に031号室を出る。 『暑い』と想いを込めてリューに目線を送ったが、 …さっきの仕返しなのか………華麗にスルーされた。 ――………………031号室を出てすぐ左に曲がった僕らは 螺旋状の鉄の階段を、リューを先頭に降りていく。 ……ここで初めて、031号室は二階にあったんだと知った。 部屋には何個か窓があったけど……外には興味無かったし。 上を見上げればガラス越しに、初めて見る空が見えていたけど それでもどうもそこから関心や好奇心が生まれなかったから、あの部屋が何階にあるのかは……………本当に今知った。 階段を降りたら……意外と綺麗な、どこかの受付けみたいな造りの部屋に出た。 けども人の気配が全く無いそこは、静かな空気が漂っている。 変な所だな。と今更ながら思ったが、特に気にせず歩くリューの後を歩いた。 ――ガチャッ 慣れた様子で部屋を歩いていき、 外への出入口らしい赤っぽい扉を開いたリューは、僕が着いてきてるのを目で確認してからそこを通る。 僕も普通にそれに続き、扉をくぐった。
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