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未だ喋り続けているコンピューターの声を聞きながら、目の前に倒れている獣を見てみる
虎のように大きな体。
鋭く巨大な牙、爪。
何度銃で撃っても、剣で切りつけても、
すぐに回復してしまい………手強かったこの獣。
本物なのかロボットなのかは………知らない
けど、普通じゃないことは分かる。
………そしてそれを倒してしまった僕も。きっと…………………………
『………以上。エイチ、あなたは今後031号室にて<日常>を学べ。』
そう言われすぐに獣から目を反らし、応答する
「はい」
今日で僕は、この試練から卒業する。
レベル4を倒した者は、何歳であろうとこの繰り返しの人生から卒業出来る。
逆に言えば
クリア出来ない者は、老いて死ぬまで繰り返しの人生。
………まぁ基本的、みんな16歳を過ぎてからクリアしている。
僕は今、15歳だけど。
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