ビター&スウィート

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「まぁまぁ慌てない慌てない。そうだ、1つ面白い問題を出してやるよ」 「そんなのはいいから早く…」 「ある所に天才と呼ばれるギャンブラーがいた」 大山はお構い無しに話しはじめた 「彼はとある女と賭け事をした。『君のその美しい胸にオレのサインを1週間以内に書こう。もしそれが出来なかったら君に10万ドルを渡そう』と。女はそれに応じた。そして1週間後、彼女は男の前に現れた。『残念、貴方の負けね。ほら、どこにもサインなんてないじゃない』と女は自分の胸をはだけて見せた。『参った参った。君の勝ちだ。美しい胸を見せてくれたお礼だ。受け取ってくれ』と男は10万ドルを渡した。しかし男は天才と呼ばれ続けた。いや、それどころかこの勝負でさらに名を上げたのだ。…さぁ何故か分かるかな?」 「さっぱりだ。胸でも見たからか?」 吉見は考えるふりすらしない 「張り合いないなぁ…では答えを知るために時を遡りましょうか。そうだなぁ…女性と勝負の約束をする前の日にでも。天才ギャンブラーはとある男にこう言った。『今日から2週間以内にオレに胸を見せ付ける女がいたら20万ドルって勝負をしないか?』とね」 吉見の表情が変わる 身体中が痺れるような感覚に襲われる 「…君はまさか…!」 「天才ギャンブラーと呼んでくれたまえ」
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