挑戦状

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「…ってわけでさー!素子ちゃんはどう思う?」 心理研究部員は全部で5人 しかしここ最近は部室に6人いることが多い 「あいつ、入部したの?」 「んなわけないだろ」 「じゃあ何でいるのさ?」 「それを今更聞くの~?」 吉見は常に素子の隣に陣取っていた 当然、素子はそれ拒否するように無視を決め込む …と思われていたが、意外にも会話に応じていた 「そういえばさ、素子ちゃんって遊園地好きだって聞いたけど本当?」 「嫌いではないな」 「じゃあさ、今度ドリームランドいかない?チケット余ってるんだけど」 「それは本当か?」 素子が珍しく身を乗り出し、話題に食い付いた様子を見せる 「あー、心理学的な話をすると遊園地ってよくないらしいよー。待ち時間が長くてイライラするでしょ。で、そのイライラが一緒にいる相手によるものと思っちゃったりするわけよ。だからあまりオススメは出来ないよ」 大山がここぞとばかりに得意気な顔で口を挟む 「私が行きたいと思ってるならそれでいいだろう。それに待つのは嫌いじゃない」 素子の反論に大山は黙り込むしかなかった その様子を三人は笑いながら見守る
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