第1章

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  探し人を見つけるのに、時間はそうかからなかった。 るり子は家の中を探し回ることはなかった。 思い当たる節があるのか、靴を履き替え、真っ直ぐ裏庭へ向かっていく。 裏庭では、柔らかな日差しが葉の朝露を照らし、きらきらと輝いていた。 小鳥のさえずりが心地よい。 耕された焦げ茶色の大地には、新たな生命が芽吹いていた。 そして、畑の真ん中に、周りの色と対称的すぎて、悪目立ちする白がそこにいた。 「やっぱりここでしたか、先生」 るり子はくすりと笑った。 薫は熱心に土いじりをしているようで、るり子の存在に気づいている様子はない。
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