壊れた私

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それからどうやって晴彦と別れたのか覚えていない。 「病気だよ」 そう言った晴彦。 私も随分前から気づいていた。多分依存症の一種なのだろう。だが、認めたくなくて気づかない振りをしていた。 ただ、異性関係がダラシナイだけなんだと。軽くてバカな女なんだと思いたかった。 認めてしまったら、私が私でなくるんじゃないか。そう思っていた。 私は病気で、きっと治療が必要なのだろう。
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