プロローグ

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…どうしてこんなことに…。 辺りは死体の山。 腐臭や血の匂いが充満している。 人々の叫び声や爆音が鳴り止まない。 その中を一人別空間に居るかのように 静かに空を見ている少女がいた。 その少女は身体中を血で染めていた。 いきなり 沢山の人が少女に襲いかかる。 しかし 一瞬にして全ての人が肉塊と化す。 そして 静かに囁く。 …どうして…。 どうして俺たちを…。 俺たちはただ…静かに暮らしていただけなのに…。 どうして俺たちの平和を乱すの? …許せない…。 みんな…みんな…殺してやる。 俺たちの平和を乱した奴等全員。 殺された同胞の無念を晴らすため。 …たとえ…全世界の人を敵に回そうが…一人になろうが…人々から非難を受けようが…。 俺の復讐が終わるまで何処まででも追いかけてやる。 少女はゆっくり歩きだし 戦地の中へと消えていった。 そして 人の叫び声が一層ましていった。
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