目醒めの時

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キーンコーンカーンコーン 「ん~はぁ終わった。」 ソラが背伸びをすると隣の席のマキが話しかけてきた。 「最後に科学は辛いよね。」 「そうだよねあのゆる~い口調の山口の話はもはや催眠術だよ。」 「確かに最後はやっぱり体育の高橋先生だよね。」 「だね、私体育は元々好きだけど格好いい先生で終わりたいよ。 しかもこの間30歳の誕生日を迎えたのに全然20代って言っても通じるよね。」 「誕生日と言えば明日ってソラの誕生日だよね。」 「っあ、そういえばそうだね。」 「もう自分の誕生日くらい憶えてなよ、じゃないと婚期を逃すかもしれないよ。」 「あははは、でも私結婚しないつもりだからいいんだもん。」 「またそんなこと言って。」 「えへへ。」 「じゃあうちがソラにいい人が現われますようにって願いを込めたプレゼントをあげる。」 「うわ~、招き猫のキーホルダーだ可愛い。」 ソラの金色の目がキラキラしていた。 「本当は明日に渡せれたらいいんだけどうち明日用事があるから学校を休むんだよね。」 「そうなんだ…。」 「なに?うちがいないのが淋しいのか?」 黒い目がソラの顔を覗き込んできた。
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