序章~プロローグ~

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「高倉ぁ!」 教室内に怒声が響いた。 「…むにゃ、…あ?おはよう…」 そうやってまた 体が前のめりになっていき 頭に両腕を… 「…ってだから寝るな!」 怒声第2号。 ついでに先生の教科書が 俺の頭に。 バシン… 「あーいてて。で?なんスか?」 「なんスか?…じゃない!高倉!あの公式を解けと言っているんだ!」 寝ぼけ眼で黒板を見る… …。 XとYと数字の羅列。 「XとYの数字の羅列です。」 教室中からクスクスと笑いが起こる。 「全く聞いていなかったな…。もういい。高倉の変わりに、松崎!」 「ハイ。」 松崎はスラスラ解いていき、 ものの20秒弱で終わった。 「はい、ありがとう。このXとYをたすき掛けすることにより…」 「(あぁ…退屈だな。)」 そうやって時計の針を 数えていき、終わりを待った。 4…3…2…1…。 キーンコーンカーンコーン。 「はい、今日はココまで。だんだん難しくなってきているからな。ちゃんと予復習しとけよ。」 起立、注目、礼。 「(長げぇんだよホント…)」
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