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浮浪者が全部で20人位住んでいるいわゆるホームレスのメッカだった。
初日は少し離れた芝生の上で野宿。
季節が夏で本当に良かった。
それでも朝方は寒く目が醒める。
「腹減ったなぁ、、、」
少し離れた集団を見ると皆で即席ラーメンを食べている。
仲間に入れてもらいたいけど恐い。
「水飲もう」
その日の夕方、相変わらず芝生の上でゴロゴロしている僕に初老の浮浪者が声をかけてきた。
「家出か?」
僕は答えた
「家賃払えなくてアパート追い出されちゃって」
するとその男性は何も言わず手招きをした。
(なんか食えるかもっ)
段ボールで造られた住まいはとにかく綺麗にされていた。
「お前、歳はいくつだ?」
無愛想な聞き方が少し恐かった。
「17歳です」
僕は答えた。
「家に帰りたくなるまでここで寝泊まりさせてやるから、親を泣かせるような事はするな」
僕は何も答えなかった。
男性もそれきり黙ったまま眠りについた。
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