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ゆっくりと、柴田の顔が近付き、私の耳元に口が来た。
「俺の香りとそいつの香り、どっちが好き?」
柴田のあまりにもストレートな行動に、思わず赤面する。
そういうのがチャラいっての!
「好きって…」
「どっち」
段々と顔が熱くなるのを感じた。
ここは上手く切り抜けないと、自分がどうにかなってしまいそうだ。
柴田の肩を軽く押し、目を合わせる。
「エンジェルハートが好き」
「香水かよっ!」
「だって柴田のじゃないじゃん?」
柴田は肩を落とす。
「そうだけどさぁ」
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