不思議な香り

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肩に重圧感を感じて目が覚めた。 けたたましくベルが鳴り、目の前で電車の扉が閉まる。 「えっ!嘘!」 私の想いも空しく、電車は走り去って行った。 次の電車でも間に合うけど、何となくついていない。 早起きした意味が全く無いみたいだ。 「ん…」 すぐ側でうめき声が聞こえた。 それと共に、不思議な香り。 「あれ…?」 私の肩にもたれかかるようにして、あの男子学生が眠っていた。 この人も、普通なら今の電車だよね…。 「あの、すみません…」 「う…んん…」
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