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そして今、指定されたカフェで私は香織さんを待っている。
明るい太陽の光を浴びた街路樹の葉がカフェの窓から見える。
季節はもう初夏だ。
壷とかハンコとかも困るよなあ…。投資話?いや、私には持ちかけないでしょ。
もしかして、アレがばれたかなあ。
気もそぞろとは、まさにこのこと。
私は入口に目をやり、昼食を目当てに入ってくるサラリーマンやOLを見ながら、事前に教えてもらえなかった、今日のランチの目的について考えていた。
万全を期して計画してるし、アリバイも隠ぺいも完璧なはず。
ちょっとやそっとでばれるとは思えない。
とぼけても、しらを切り通してもだめだったら…。
せっかく8年間隠し通してきたのが水の泡になる。
でも意外と香織さんも同じ趣味なのかも。
だったらばれるのも納得。
う~ん、想像つかないけど…。
私がマイナスばかりの予想を立て、傾向と対策を練り終わった時、香織さんが店の入口に現れた。
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