はじまり

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そんなことを後悔しながら 私は集中治療室の前のベンチに座っていた… 『尚輝…!!』 尚輝のことを呼ぶ声… 40代くらいの男女と私よりも若い…いや、幼い女の子がいた。 お母さんお父さん妹だろう。 お母さんが近くの看護士に 声をかけた。 『尚輝は…本郷尚輝は??』 慌てるその声に看護士は落ち着いて答える。 『今集中治療室にいます。ご面会は無理なのでそちらのベンチでお待ちください。』 『あなたは……??』 その時聞こえたこの声は 妹のものだった。 『え…私??』 何…って、彼女なのかな… 『もしかしてあなたなの?!今日尚輝と一緒に遊園地に行ったのは…!!』 『え…はい…』 『あんたのせいよ!!あんたが尚輝を!!』 『母さんやめなさい。尚輝はどうせ』 は…?? 意味がわからなかった。
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