††金平糖と猫††

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「かーおーるさーん」 「ったく・・・・今度は何んぐっ!」 「美味しいですか?」 いや、言いたくても言えないし。振り返ったと同時に口に指入れられたし。 コロンッと口の中で金平糖が転がる。甘い・・・・・ 指を抜きながら反対の手で、僕の眼鏡を取る。 「あんまり仕事仕事言ってると、黒鋼さんみたいに眉間にシワができますよ?」 「それは困るね・・・・・」 「ね?だから、休憩しましょ?」 「ようするに我慢できないと?」 「そーいう事!!」 幼馴染と同じで眉間にシワは嫌だな、なんて気を取られてた。そうしてる間に、横にきた司にエイっとか言って押し倒された。何、この状況・・・・・・。妙に冷静な脳内でため息をつけば、にっこりと笑いながら僕を見下ろしてくる彼を見上げる。 「僕、我慢が苦手なんです。だから、遊んでください」 「はぁ・・・・分かったよ」 両脇に手をつかれて囁かれれば、思わず降参。 すると機嫌よく抱きついてくれる彼に、横目で視線を向けた。 頼むから、首筋に擦り寄るのはやめて欲しい。なんて言ったら、余計されるんだろうな。司はそういう子だから。 だから、黙って手を伸ばしてパソコンの電源を切る。 すると、ノアがその手に擦り寄ってくるから、苦笑交じりに撫 でてやった。 ・・・・・・・今夜は徹夜決定だ。 ~END~
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