††苦労性の彼は長男††

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「あれ、そのピアスつけてるんですね。黒鋼さんからもらったやつ」 「ん?あぁ、まぁね。職業上、着けるのは如何なものかと思うけど、うるさいんだよね」 「だったら、デートの時につけてあげればいいのに…………」 「ちょ、ちょっと!僕と黒鋼は、ただの幼馴染だよ!?お・さ・な・な・じ・み!OK?」 何時も突拍子のない発言をする子だけど、今回ばかりは全力で否定する。 あいつと僕が恋人とか、ほんと冗談じゃないからね!!! 思わずポットを落としかけながら全力否定すれば、彼は降参のポーズで頷いてくれた。 って、我ながら見苦しいところを見せてしまった………… 「あー、御免取り乱した」 「い、いえ。僕がおかしな事を言っただけですから」 「まぁ、確かにそうだね。あれ、それ着けてくれたんだ」 頭の後ろをかく彼の腕に着けられた、シルバーのブレスレットを指差した。 この前、僕がクリスマスプレゼントで渡した奴だ。
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