第一章 ~誓い~

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部屋に戻りダンボールを開けていく。 洋服や化粧品、明日から使う教科書などをそれぞれの場所へ置いて行く。 最後はアルバムなど思い出が詰まっている箱だけになった。 どうしよう・・・。 このままにしておこうか・・・。 と悩んでいると、ビリビリッとガムテープを外す音が聞こえた。 「あとこれで最後だなー。 ん?これアルバムじゃん!!」 優くんがパラパラとめくっている。 そのアルバムはあたしが幼かった頃の写真がいっぱい貼ってあり、まだ家族三人揃っていた時のものだった。 「こうやって見ると、晴夏ってお母さんと瓜二つだよな。」 「そうかな?写真でしかお母さんの顔見たこと無いからからよく分からないや。 それよりさ、どう?この制服!! 明日から通う学校のなんだけど似合うかな!?」 お母さんのことはまだ話せないや。 そう思い、あたしは話題を変えた。
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