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「あ、え、えと………」
「ま、マリアル……?」
マリアルは自分の発言の意味がわかったのか恥ずかしそうに頬を赤らめると、春一も恥ずかしそうに頬を染める。
「あ、あの…………う……ご、ごめんね春一君」
「べ、別に謝る事じゃねーって」
とはいえ気まずさは隠しきれない。
「あ、あー」
そんな空気を払拭させるように春一は口を開く。
「えっと……な、なんか腹減ってきた、ファミレス行かない?」
「え、あ、うん……そ、そうだね!」
春一達は急いで近くのファミレスへと足を運んだ。
中途半端な時間だったので店内は人が多いことは無かったが、それでも開いてる席の方が少なかった。
2人は店員の誘導で席に移動する。
「くっ………あぁ………やっとゆっくりできるな」
背伸びをして春一は疲れたように口を開く。
「うん……流石にイギリスからだと疲れるね……」
対するマリアルもグデーっと机に体を預けていた。
「………………ごめんな……俺が歩けたらさ…」
「大丈夫だよ。気にしないで。私は好きでやってるんだから」
ニコッと彼女が笑うと、それだけで周りが明るくなる。
ある意味で笑顔の天才なのだ。
「それより春一君、買い出しはどうするの?」
と彼女は尋ねる。春一は少し考えながらも、口を開いた。
「あー……えっと、俺一人で行って「ダメだよ!私も行く!!」
何かに弾かれたように、彼女はそう口を開いた。
驚いたのは春一だけでなく、隣に座っていた中学生も驚いてマリアルを見ていた。
「あ、…………………ご、ごめん」
彼女は恥ずかしそうに座ると、諦めず口を開く。
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