願いの墓

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放課後。 俺たち『オカルト研究部』は毎日のように降霊術や占い、おまじないを文字通り研究している。 この部は俺の幼なじみであるマユが創設した部で、部員は俺とマユ、そして親友のダイスケしかいない。 そして今日も、『いつも通り』の研究が始まった。 「昨日の『ミチヒキ』は失敗に終わったから、今日はとびきり凄い降霊術を持ってきたの!」 机にルーズリーフを勢い良く叩きつけるマユ。顔はいつもと同じ自信に満ち溢れていた。 「あれは結局何をしたかったのか分からなかったな…で、今日はどんなの持ってきたの?」 ダイスケは教師用の椅子にまたがり、くるくると回っていた。 「ふっふっふ…今回の降霊術はこれ!『願いの墓』です!」 「「ね、願いの墓!?」」 俺とダイスケ、二人の驚愕の声が部室に響き渡った。
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