願いの墓

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「それじゃ…始めるよ?」 「うん」 「あぁ」 手順はまず、ダンボール箱の上に人形を置く。 それを三人で人形を囲むように手を繋ぎ、人形の周りを手を繋ぎながら三周する。 「三周したらみんな目を閉じてね。最後に自分の願いを頭の中で唱えて、墓が見えたら成功よ!」 どうやらマユはワクワクが止まらないようだ。 早くしろと言わんばかりにアホ毛を振っていた。 「手を繋ぐっと…」 「優しく握ってね…?」 「あ、あぁ…」 「ぶっふぅぅぅぅぅえぃ!」 ダイスケの鼻からトマトジュース…もとい夥(おびただ)しい量の鼻血が噴き出す。 「どうしたのダイスケくん!!」 「上目遣いは…ハァ…ハァ…禁じ手だよ、マユちゃん…ガクッ」 「ダイスケェェェ!?」 よく分からないままダイスケの人生は終了した。 「いやーすまんすまん、萌え死…じゃなくて出血多量であやうく逝くとこだったよ~」 ダイスケは時々意味の分からないことを言い出す。 結局ダイスケが気絶をしたせいで30分も開始が遅れてしまった。
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