狭間世界

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ふわりと香る花 太陽と月 時が存在しない世界 空は柔らかな淡い蒼 この世界には 時間も存在しなければ 天気も存在しない 朝も夜もない世界 己の目に広がるのは 花畑と青空だけだ そして女たちの歌 彼女たちは毎日色々な歌を謳っている 世界に存在しない、言葉で だが、その歌の言葉を理解できるのは一体何故なのか 今日も彼女たちは歌う 謳う 行かなくてはいけない 立ち止まってはいけない 進んで 進んで 貴方が視える世界 貴方に視える世界 貴方が居ない世界 どこを歩いているの どこへ向かっているの 分からなくても 心は知っている 貴方が望むその場所へ *
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