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結城くんとずっと一緒にいたい。
けれども、やっぱり幸せは長くは続かなかった。
何日かして、学校に来なくなった結城くん。
心配する私をよそに担任の先生は思わぬ言葉を口にする。
『転校』
その一言は私を打ちのめすには十分すぎるものだった。
「結城くん……」
何も知らされずに突然訪れた別れに納得いくはずもなく、私はお腹が痛いと嘘をついて学校を早退した。
幸い、両親は仕事で家には誰もいない。
二人が帰ってくるまでの間にと私は一目散にパソコンを開いた。
「ひっ…………」
そこにあるはずのいつものページは存在しなかった。
ピンクの可愛らしいデザインは、血をイメージさせるおぞましい赤に……。
一面が赤に染まる。
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