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「いや…今ので正しいんだ」
亥さん…?
「奴らは機械。人とは違う。なんの感情も持たずなんの言葉も発しない理解しない」
そう語る亥さんの目は、先程爆発で出た炎一点を見つめ、悲しげな表情をしていた。
私は、その表情を心配そうに見入ってしまい…
「陽香―」
いきなり声をかけられた。
「は、はひ!?」
私はびっくりして飛び退いた。
突然こっちを向き、声をかけられたものだから堪ったもんじゃない。
「な、なんでそんなにびびってるんだ…まあいいや」
「奴らを倒すと、稀に黒い液体が漏れだす。それを見たときはすぐに逃げるんだ」
黒い液体…さっきのだ。
あれはなんなんだろう?
「あれは奴らの動力源。あれがないと奴らは動けない筈。…筈なんだが…」
黒い液体がない機械もいるって事かな?
「小学校でも見たろう。あいつは黒い液体をださなかった」
―あっ!そういえばそうだ…
「くそっ…それじゃ、陽香。気をつけてな……夜になると奴らは何故か姿が見えない」
姿が見えない!?
「そ、それじゃ私たちは戦いようがないじゃないですか!」
「いや、何故か攻撃もしてこないんだ…」
「それじゃ…どうすれば?」
見えないなら倒せない。
夜明けまで待ってるしか無いのかな…
「一旦家に帰るんだ」
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