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キーンコーンカーンコーン
「沙奈ちゃぁぁぁぁん♪」
「わ、私帰るねっ」
「おぉー。またなー」
あー…無視しちゃった。
大丈夫……だょね?
八神優我だしね。
―――――――――――
バタンッ!
「沙奈ちゃん!!」
「…や…八神優我。」
な…何か怒ってる?
「何で今日は僕を避けてたの!一緒に屋上まで行かないで勝手に行くし!」
そ…それは…
──────言えない。
八神優我に襲われそうになった夢を見てドキドキしちゃたからだなんて…
「き…気分ょ、気分!」
「嘘だ。」
バ…バレてるわ…
八神優我はゆっくり歩いて近づいてくる
「沙奈ちゃん…嘘はダメだろ?」
ヤバい…目が笑ってない!
「話して?話さないと…」
え…?
え!?えええ!!
どんどん近づいて来る八神優我の顔
ちょ…夢とおんなじ!?
「や…だぁ…」
────ピクッ
………止まった?
「バカ沙奈…」
「え…?」
八神優我は私から顔を離すとそのまま屋上から去ってしまった。
「八神優…我?」
私…八神優我を怒らせた?
「バ…バカじゃないの?私が気にするとでも?」
それから八神優我は屋上には来なかった
それどころか話しかけにも来なくて…
さっ!さみしいなんて思ってないんだから!
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