君の瞳に乾杯

１時間目

４月の最初の日曜日午後２時

スポーツ特待生として私立、川穂大学付属高等学校へ入学するため知っている人が誰もいない、この川穂女子寮へ期待を胸に、お父さんと一緒にダンボール５箱を車に積んでやってきた。

制服や体操着や教科書など学校で使うものは、ここで受け取るしタンスやベッドなどの家具や布団なども寮で用意してある。

普通の引越しよりは荷物が少なくて済んだはずなのに、お父さんが心配性なため、シャンプーや歯ブラシその他、何処でも買える生活用品などが２個づつある。

他に荷物を増やした要因はジャージだ。

元々動きやすい服装が好きなため運動用以外にも部屋着用と寝巻き用のジャージもあり、しかも半袖と長袖の両方を持ってきた。

駐車場に車を入れ、お父さんと荷物を持って一緒に寮のドアを開けるとチャイムが鳴り響いた。