11人が本棚に入れています
本棚に追加
電車は駅に着いた。
まだ電車は揺れている・・・
『お客様に連絡します 当電車は安全を確保するため揺れが収まるまでドアは開きません、車内で待機をお願いします』
モノレールは、ワインをシェイクするように激しく揺れている・・・
「お おばあちゃん 怖い・・・」
「大丈夫よ 直美ちゃん、駅にも着いたし 後は揺れが収まるだけだからね」
「うん・・・」
直美は長椅子に座りながら、おばあちゃんに抱きついた。
おばあちゃんは優しく抱擁してくれた。
「おばあちゃん・・・」
しばらくすると、まだ揺れが少しあるものの車内放送により外へ避難することになった。
ドアが開くと乗客が一斉に出口へと向かい、外へと続く階段へ行き混んでいた。
おばあちゃんと直美は それに続いたが、まだまだ乗客が降りていく。
ドアから出たとたん、一人の乗客に押され二人は倒れ気を失った・・・
『お客さん お客さん・・・』
モノレールのドアを開け、乗客の流れを見ていた運転手は、倒れた二人に気づき声をかけていたが起きなかった。
『お~い! お客さんが倒れた 救急車を要請してくれ』
反対側で乗客を誘導していた駅員に伝え、運転手はホームに備え付けてある救急担架を取りに行った・・・
最初のコメントを投稿しよう!