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救急車は来なかった。
いや 来ようと思っても、消防署には災害の被害に関する電話がパンクし、なかなか繋がらなかった。
駅員は、近くに個人で開業している医院があることを思い出した。
駅員は余震が続くなか、医院に向かって走っていく。
たまたまその曜日は午前中の診療で、午後は休診の日だったため医師は居た。
ガチャ!
『先生! 乗客が二人倒れました すぐ来てください お願いします!』
駅員は、ドアを開けると大声で叫んでいた。
遅めの昼食を食べていた医師は、すぐに診療の片づけをしていた看護師を連れて駅に向かった。
『先生! こっちです こっち!』
駅員は、走ってくる医師達と駅を交互に見ながら叫んでいた・・・
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