第1話 不思議な出来事

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ここは駅の休憩室、二人は畳の上に寝かされて医師の診察を受けていた。 特に外傷もなく、気を失っている程度と診断された。 「ううん・・・」 寝ているうちの一人が起きだした。 「あれ? ここはどこなのでしょ・・・?」 話しながら回りを見渡すと、駅員と医師、そして寝ている高齢の人がいた。 起きたことに気が付いた医師は声をかけた・・・ 『あっ 起きたようだね、ここは駅の休憩室だけど痛いところはないかい?』 「ええ 大丈夫です」 少し戸惑っているような感じもしたが、元気そうにも見えた医師だった。 『そうかい? 駅員さんと私はここから出るから、もう少し横になっているほうがいいよ。』 「はい わかりました」 『うん いい返事だね。それと・・・ 帰るときは、声をかけてね?』 「はい・・・」 退室するのを見送って、横になって起きることまでのことを思い出していた。 そういえば、直美ちゃんはどこへ行ったのだろか? 駅の事務室で待っているのかな? 泣いていなければいいけどね・・・ ・・・と考えつつ、寝返りを打って頭のほうに鏡があるのに気が付いた。 鏡を見ると、孫である直美ちゃんがいた。 すぐ後ろを振り向いても、直美ちゃんはいない。 再び鏡を見ていると、やっぱりこちらを向いている。 しばらく見つめていると、隣に寝ていた人が起きだした・・・
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