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アウル「冗談混じりで笑いながら歩いてると案外早いもんだね…あそこが街だよ」
アウルが指差す先には…?
街がある!
リッグ「とりあえずさ…」
キアリー「とりあえず?」
リッグ「喉乾かねぇか?」
アウル「そういえば何も口にしてないね」
キアリー「早く行きましょう…着く前に死んでしまったら意味がないわ」
リッグ「走るか!?」
アウル「元気だねリッグ君」
キアリー「リッグは元気だけが取り柄ですから」
リッグ「変な印象持たせるな!」
アウル「あはは。まぁゆっくり行こうじゃないか…さすがに砂漠だと走りづらい」
キアリー「そうね…ところでリッグ」
リッグ「ん?」
キアリー「この砂漠の中どうやって走るつもりだったの?」
アウル「きっと特殊な方法があったのだろうね…例えば浮遊するとか」
リッグ「投げ飛ばす事しか出来ないが…浮遊なんてとんでもない…普通に走るだけ」
キアリー「走ったら足が埋もれちゃうわ」
リッグ「埋もれ…ないかもしれないじゃないか」
アウル「じゃあ試しに走るかい?」
リッグ「実践あるのみ!」
リッグは走り出した。
するとだんだんリッグの体が小さくなっていく…
リッグ「!」
キアリー「言わんこっちゃない…」
アウル「ほっとく?」
リッグ「た…助けてくれ…体の自由が利かない…」
砂の中でじたばたしているリッグ。
キアリー「助けましょうか…重いけど」
アウル「そうだね」
リッグ「重いのは言わない約束だろ!?」
キアリー「あら?誰がそんな約束したのかしら?」
リッグ「アウル」
アウル「僕は約束した覚えないなぁ」
キアリー「リッグ…そのまま砂の中に沈んどく?」
リッグ「ごめんなさい助けてくださいお願いします早く」
キアリー「よろしい」
リッグを引っ張り出すキアリー。だが…
キアリー「重くて上がらない!」
アウル「僕も手伝うよ」
アウルも必死に引っ張り出す。すると?
リッグが宙に舞う…
リッグ「うおっ?体が空中に…いて!」
砂に顔面を強打したリッグ。
キアリー「起き上がれる?」
リッグ「なんとか…ありがとう」
アウル「もう走るなんて無謀な挑戦しないでね?次はほっとくよ」
リッグ「バカでも学べば二度はやらないさ」
キアリー「自分の事言ってるの?」
リッグ「俺…バカなのか…」
アウル「まぁ誰もが走りたくなるような距離だよ」
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