運命の出会い?

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   その、ナツの言葉。  『運命の人』  っていうのを、安易に受け入れるのもどうかと思って、ちょっと反論しようとした……その時、 ーーーガラガラ…… 「はい!全員席につけよー」  先生が入って来て、教室内の空気がピリッと変わった。 「今日から一年間、1年3組……君らの担任を受け持つ、小野 尚樹(オノ ナオキ)だ。よろしく。  詳しくは入学式後のLHRで。    それから、皆にも簡単に自己紹介してもらうから。一言二言、考えておくように。じゃ、出席を取るぞ」  先生は挨拶もそこそこに、出席を取り始めた。     ーーー    無事『33番 桃谷羽琉』と呼ばれて私は一安心。胸を撫で下ろした。    それでも、私の名前がなかったらどうしようか、とか。一応考えてたんだ。 「……ん?モモヤ?  あー。お前が桃谷か。これ預かったぞ?」  コレ……と。  先生が私に手を差し出した。    先生のその掌には…  あっ!!!!!        新入生全員に配られる、  いわゆる新入生の証。  『リボン』が、握られていた。    
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