回想2~浮遊~

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それから慎也は自然に会話してくれた。 自分は随分緊張していたのに。 凄く頼もしかった。 そしてその明るさは、意外でもあった。 ただ今思えば、部活の後は気分が高揚するものじゃないかと思う。 つまり、素のままに近い部分だったと思うのだ。 でも、それ自体が優しさであったかどうかなど、どうでもいいことだ。 二人は、帰路を共にした。 それはこの日が初めてだった。 しかも、普段より遅い時間というだけでエキゾチックな感じまでする。 どうかこの懐かしい思い出を笑わないで欲しい。 まだ幼かったのだ。 淡い恋いでも深く酔えるような、子供だったのだ。 とにかく、その時はそれだけで、まるで異世界にいるような心地だった。
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