8人が本棚に入れています
本棚に追加
だが、祐子はそうは受け取らなかった。
モノを欲したわけではない。
怒ったことに何の反省もなく、それに対してこの行為がただの機嫌取りだとすれば許せなかった。
自分の言いたかったことが、全く伝わっていなかったことになる。
時々思うことがあったが、祐子は慎也の無神経さが気になっていた。
自分はこんなに慎也を想い、好かれようと今でもいつも必死なのに。
私はこんなに慎也を見ているのに。
慎也の気持ちや趣味を、もっと深く理解したいと思う。
しかし、慎也の方はそんな私の気持ちを察しようとする努力が欠けている気がするのだ。
もしかしたら慎也はそれほど私を好きではないのか。
最初のコメントを投稿しよう!