回想3~別れ~

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「開けてみてよ」 そんな心情をつゆも知らない慎也は笑顔だった。 祐子は言われるままに包装をほどいた。 中から現れたのは、小綺麗なオルゴールだった。 祐子は素直に感動した。随分と可愛らしいもので、外蓋にもガラス玉がきらきらと散りばめられていて、かなり少女趣味なものだった。 慎也が買うには、決断が要ったかもしれない。 そして、不思議と強く興味を引くような魅力があった。 私はそのオルゴールをすぐに気に入った。 「ありがとう」 鬱憤が嘘のように晴れる。こんな時、私はこの人が好きなんだなあと思う。 だが、次にとんでもない事実が知らされる。
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