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「開けてみてよ」
そんな心情をつゆも知らない慎也は笑顔だった。
祐子は言われるままに包装をほどいた。
中から現れたのは、小綺麗なオルゴールだった。
祐子は素直に感動した。随分と可愛らしいもので、外蓋にもガラス玉がきらきらと散りばめられていて、かなり少女趣味なものだった。
慎也が買うには、決断が要ったかもしれない。
そして、不思議と強く興味を引くような魅力があった。
私はそのオルゴールをすぐに気に入った。
「ありがとう」
鬱憤が嘘のように晴れる。こんな時、私はこの人が好きなんだなあと思う。
だが、次にとんでもない事実が知らされる。
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