回想3~別れ~

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その理由も考えずに謝るのも気に入らなかった。 プレゼントだって選ぶとすれば、普通はあれこれ考えて、慎重に選ぶだろう。 最初からデートの日に買おうという考えも、最低だ。 所詮自分はその程度の存在なのだ。 それも仕方ない。 誕生日も覚えてもらってない。 これでは付き合っていたかどうかも疑わしくなってくる。 「俺の何が悪いんだよ」 慎也は言い直った。 本音なのだろう。 こんなに考えがすれ違っていたのでは、もう付き合えない。 我ながら思考が稚拙だったが、この時の私は本当に傷ついていた。 「慎也ぁ、別れよう」 いつの間にか、また涙があふれていた。 言葉を発しながらも、何故自分はこんなことを言えるのか分からなかった。 「うん」
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