回想3~別れ~

14/17
前へ
/105ページ
次へ
その瞬間、もう視界はゼロだった。 祐子はオルゴールを乱暴に箱にしまうと慎也に投げ返した。 慎也にぶつかって、地面に落ちる音がした。 その時、慎也がどんな顔をしたかは知らない。 悲しんでいたのか。私を憎んだか。 どちらでも構わなかったが、そんな慎也を最後まで見なかったことは幸いだった。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加