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「ひどいユノちゃん!パパの事嫌い?」
出た!お決まりの文句。
一人娘の私はパパから溺愛され、花よ、蝶よと大事に育てられた。
言わば箱入り娘。
実の娘が言うのも何だけどたまにウザい。
顔が恐い分余計に暑苦しい。
でもこう言う時は、上目遣いでちょっと目をうるうるさせて、
「ごめんパパ。いきなりでびっくりしちゃって…」
「ゆ、ユノちゃん。パパが悪かった!びっくりさせてごめんよー!」
ほらね?楽勝でしょう?
パパには見えない様に黒い笑みを浮かべた。
しかしこんなのが魔界を治める魔帝で良いのだろうか。
正直かなり不安。
そして自分の父親だと言うのも恥ずかしい。
でもパパは強いのは勿論、魔族やモンスター全部ひっくるめて家族想いだし、仕事もバリバリこなす。
魔界ではかなり慕われているらしい。
やる時はやる男なのだ。
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