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「ね、桜木さんも一緒に食べましょうよ」
「いいんですか?」
ちらりと斎藤さんを伺うと、斎藤さんは小さく頷いた。
「団子は多めに買ってある。みたらしは好きか」
「好きです!」
「それでは、桜木さん、片付けが終わったら私の部屋に来てくださいね」
「…沖田、今日の片付け当番はお前と原田だろう」
「あっ」
…片付け当番?晩御飯の片付けを手伝うってこと?
おサエさんに視線をやると、そういえば説明し忘れてたね、と笑った。
「今日はたまたま隊士どもが忙しかったからね、あたしらだけで晩御飯を作ったんだけど、普段は数人に手伝ってもらってるんだよ」
「えっ?斎藤さんは非番だったんじゃ…」
「そうさ、斎藤さんは手伝ってくれる予定だったんだけどねぇ」
「ぐっ…それはすまないと何度も」
「あらぁ?あたしはまだ五回しか謝られてないよ」
「充分だろう!」
団子に夢中になって忘れてたのかな。なんてほのぼのと二人を見ていると、おサエさんがこちらを向いた。
「あんた、まさかあたしが一人でこれだけの数をさばけるとでも思ってたのかい?」
しょ、正直思ってました…。とは言えず、わたしは曖昧に笑ってごまかした。
おサエさんは怒ったら怖い。絶対に。
よし、さっさと片付けて団子を食べよう!楽しみだなぁ。
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