いつの時代も美味しいもの

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「いやあ…水は冷たくて苦手です」  沖田さんが、赤くなった手を擦りながら笑った。 「飯を食うのは楽しいが、片付けが面倒だよなぁ」  原田さんが、拭き終わった食器をおサエさんに渡した。おサエさんは受け取った皿を一目見て、原田さんに返した。 「細けぇ…」 「こんな大雑把な男共に囲まれたら、嫌でも細かくなるわよ」 「ごめんなさい…」  皿の裏にちょっぴりついていた水滴を拭き取ってもう一度おサエさんに渡して、原田さんは大きく伸びをした。 「あー、疲れた」 「お疲れ様です」  わたしはまだ初日だからあんまり仕事は与えられなかったけど、…これが毎日かぁ。人が多いから、大変だ。 「さ、もういいよ。部屋に戻って、明日も早いから、早く寝な」 「はいっ」 執筆中
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