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「お前ら、昨日は凄かったな」
「……お前、デリカシーどこやった」
翌朝──、
起きぬけにリビングへ行くなり、ハル兄に昨晩のあれについて突っ込まれてしまった。
輝が眉をひそめてハル兄を諌めたけれど、それが逆にリアル……!
今さらながら二人にバレバレだったことに気付いて、顔に熱が集まっていく。
「あの後すぐ、そっちからも押し殺した声が聞こえてきたけどな」
「……!」
ぇ。そうなの?
自分のことに必死で気付かなかったけれど、隣も隣でラブラブしちゃってたらしい。
立夏に指摘されて、今度は輝が慌ててる。
「響につられたのか輝がモゾモゾしだしてだなぁ、もう可愛すぎて──」
「春希テメー!黙らねぇとシバく!」
「あれ?響、首筋のそれって……」
「ぇ?」
輝に胸元を掴まれながらも動じる様子のないハル兄(すげ……)が、ふと俺の首元に視線を向けてくる。
「あーこれ、虫除け」
「は?虫!?……もしかして、」
立夏の言葉に嫌な予感を感じて慌てて洗面所の鏡に走り寄ってみれば、首筋に無数の朱い跡が!
「げッ……!」
数え切れないほどの、キスマーク!!
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