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(立夏が俺を溺愛……)
さっき聞いた言葉が頭に浮かんできて、またもや勝手にニヤニヤが込み上げてくる。
リビングからは炊きたてのご飯とおかずのほっこりしたいい香りが漂ってくる。
料理も出来ちゃうイイ男、立夏。
独り占めなんて世の中の女性たちに心底申し訳ないけれど。
俺……幸せすぎる!
「だからなんでニヤニヤしてんの。……まぁいーや、飯が冷める」
「立夏!好きだぞ!」
「突然どうした」
「愛してるぞ!」
「あーはいはい」
無性に愛しくて立夏にじゃれついたら、軽く流されてしまった。
ガーン!
あれ?俺、溺愛されてるんじゃなかっけ?
おっかしいな~?
ショックを受けて項垂れる俺の頬を、突然立夏のでけぇ掌が包んだ。
「……ぇ?」
「響、どっか痛むのか?悪い、昨日激しくしすぎたか」
心配そうな瞳。
立夏にこんな顔をさせる奴を、自分以外に見たことがない。
やっぱり俺って、愛されてる?
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