10th story【その男、ドSにつき】

9/9

6870人が本棚に入れています
本棚に追加
/329ページ
「あー腰が痛てぇえ!」 「ぇ、そんなに?」 「なぁ立夏、お詫びに今日の夕飯、俺が好きなカレーにして?チーズ入ってるやつ!」 「んじゃ、後で買い出し行くか」 やっぱりなんだかんだ立夏は優しい。 たまに冷たく感じても、実はちゃんと想ってくれてる。 実際は腰なんか全く痛まないけどさ、ちょっとぐらい嘘ついたってバチは当たらないよな? 「さて、今日の朝飯は何だろな~?イイにお~い」 「……おい、腰イテェとか言いながらしっかりスキップしてんじゃねぇか」 「あいたたた、」 「……。お前さてはカレー食いてーだけだろ」 「ははは(バレたし)」 浮かれてすぐに嘘を見破られたことはさておき。 この日の朝ご飯は焼き魚におひたし、お味噌汁。 それに、絶妙にふっくら炊けたご飯! もう俺、立夏を嫁にしたい! (立場的には俺が嫁sideな気はするけど……!) しばらく首にストールを巻いて生活する羽目にはなったものの──、 物凄く愛情と幸せを感じた1日でした。 fin.
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6870人が本棚に入れています
本棚に追加