序章

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 遠い宇宙で生まれた一粒の生命体。  それはたった一粒の塵に等しい物だったかもしれない。  それは地球内の生命体と違い、強烈な宇宙線の波の中で分裂し進化した。  突然変異からできた一粒の塵は、自ずから生きたいと願い、エントロピーの法則にのり(不可逆変化では一度増大したものは増大し続ける)己ずの細胞を増大し続けた。  特定の器を持たぬそれは、どこまでもどこまでも広がった。
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