序章

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 真っ暗な闇の中。増大し続ける生命エネルギー体は、それ自体が一つの細胞のようでもあり。また、いくつもの細胞の集まりのようでもあり。液体なのか、気体なのか、判然としないままエナジーの塊り、生きたいとおもう意思の力が空間に広がった。  宇宙の始まりの宇宙がどこにあるのかは知らないが、細胞が意識を持った時には、そこに真っ暗な闇がただあったのだ。  たった一粒の細胞は、始めは何もおもわなかった。ただ、そこにあった。だけど、いつの間にか生きたいと願い、生きるためだけに自分自身を増やし増大し続けた。  生きるための物質的なエネルギーはなにもいらなかった。無意識におもい、気付いた時には、自分自身がどこにいるのかわからないほど広がり拡大していた。
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