3人が本棚に入れています
本棚に追加
『これ、どうなってるんだ!?』
『お前ニュース見てないのか?俺は今避難所にいる。お前の親父と母親もいるぞ。心配している。』
『避難所ってどこだ?』
『船だ。もう海へ出ている。』
遅れた―――。
最悪だ。
俺は聞きたかったことを一つ聞いてみた。
『こいつらってゾンビなのか?』
『ゾンビとは違うらしい。心を失くした人間らしいんだ。名は「無心者」心を喰らう悪魔。心を喰われた人間は、無心者になってしまう。襲われたらまず殺せ。殺していい許可が下りたらしい。』
なんだよ・・・
『分かった。んじゃ、また会おう。』
『会うってお前どこで会うんだよ!この船は、最低でも3日間は海の上だ。3日後に軍がそちらに向かうらしい。それまで生きててくれ、頼む、劉!』
『なるべく頑張る。』
俺は、電話を切った。
怖い。恐怖心なんて感じたことは余りなかった。
次に愛美に電話してみた。
『あ!劉?助けて!家の周りに無心者がいっぱいいるの!お願い!』
『分かった!すぐいく!』
俺はバカだ・・・。
助けるなんて不可能だろ。
そう感じていたが、俺は、愛美の家に走っていた。
最初のコメントを投稿しよう!