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「では次に各組織の動向の報告を・・・」
司会の議長の言葉で諜報部の部長が起立した。
「各地の報告によればイ・ウー、濫幇などのは大きな動きはみせていないそうです。他の組織も相変わらず沈黙を続けているとのことです」
「・・・どう思うかね、マルコ氏」
「濫幇などはともかくィ・ウーは無法者たちを教授が束ねているだけで組織としての明確な目的はありません。これからは個々人を監視するする必要があるかと」
イ・ウーは教授の指令がない場合基本は自由だ。
そのためイ・ウーという組織ではなく組織の人間個人個人を監視するのがもっとも有力な手段だ。
「ではそうしてくれ。他のものたちの監視も怠らぬようにな」
「わかりました」
「次に各支部の状況についての報告を・・・」
バチカンから、と議長が言うとバチカン支部長が立ち上がった。
「わが支部では悪魔祓いなどが普及しているため対ステルス部隊を大々的に設立し強化することに成功しました。またそれに伴い他の部隊の強化もとどこおりなく進んでおります」
バチカンはいいねぇ。
うちはそういうのがないから対ステルス部隊が少なすぎなんだよ。
少し分けろ。
「対ステルス部隊は極めて少ない。期待しているよ?」
おまかせを、と言って支部長は席に座った。
その後、ロンドン、エジプトロシア、中国、アメリカ、ブラジル、オーストラリアと続き最後に日本の番となった。
「治安、軍備ともに良好。特に問題なし。以上」
あらかじめ考えていた台詞を言う。
「インターンはどうかね?」
「組織にはだいぶ慣れています。物覚えもいいため予定より早く帰すか頼まれたカリキュラム以外を教えるか検討中です」
「うむ、それについては各支部と連絡を取り決定してくれたまえ」
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