1.企み

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それを見た男子2人がため息をつく。 「自己紹介もしてない内にモテるとか…」 「俺ら今回望みなしじゃん。どーゆーつもりだよ章。」 「んー?ま、これも社会勉強の一種って事で。俺なんかはアイツよりも俺を選んでくれる彼女いるし。女子全員がアイツを選ぶわけじゃない。」 ノロケられた事に怒るよりも、もう1人に視線を向ける素直な男達。 それは俺が部屋に入った時に顔を赤らめていた1人であり、今は微笑をうかべてやり取りをただ見つめていた子。 他の2人は美人だけど、この子は可愛い印象。 チラッと目が合うと少しくもった表情になったけど、すぐに男子達からの問いかけに笑顔で受け答えしていた。 その様子から、多分この子は俺を好きだと思った。他の女子と接近していて嫉妬しながらも、積極的になれずにいる。 ーそんな所だろう。 付き合ってきたのは自分からアプローチしてくる女子ばかりだったから、今までにいないタイプ。 次はこの子を狙ってみようかな
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